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動物別症例集 11ページ目

カエルの直腸脱

下痢や消化不良、肥満などの要因が絡んで直腸脱(脱腸)を引き起こします。出てきてしまうとうまく排便ができなくなり、進行させてしまうとうっ血が起きて腫れてしまい、壊死してしまいます。

治療は、乾燥しないように湿らせた綿棒などでやさしく元へ戻すようにします。脱出が高度になってしまった場合や戻してもすぐに出てきてしまうようであれば、数針縫合します。

カエルの浮腫病

カエルでは風船病と呼ばれ、体の組織や体の中に水分が貯留していることを言います。この状態になると数日で亡くなってしまうこともあり、原因は感染症、内臓 疾患、栄養性疾患など様々です。治療方法は利尿剤の投与、抗生剤の投与、水分を直接抜くなどの対症療法になります。

最近食欲がない、痩せてきたなどの症状 がみられてきたらなるべく早めに病院に連れて行きましょう。

様々なストレス(輸送、不衛生な環境、飼育ケージの変化)や、外傷によって免疫力低下を起こすことで細菌感染が成立します。

皮下出血などを引き起こし、食欲不振、腹水、浮腫、皮膚の剥離が見られる場合があります。そして、全身に菌がまわり敗血症を引き起こし死亡する場合もあります。

治療は両生類用リンゲル液などで体液を補い、抗生物質の投与も同時に行います。

アホロートルの異物

別名ウーパールーパーと呼ばれ、人気のあるペットとして知られています。しかし繊細な生き物であるため、飼い方を間違うと病気になったり最悪の場合死んでしまうこともあります。目の前にあるものを飲み込む習性があるため、アホロートルは床材として使用される石や砂を飲み込んでしまうことがあります。便と一緒に排泄されないと詰まったりしてしまうことがあります。そのような時は外科的摘出が必要になる事もあります。

猫の中手骨骨折

人間の手の甲にあたる部分の骨を中手骨といい、踏んでしまった・高いところから落ちた・隙間に挟んでしまったなどが原因で骨折してしまうことが多いようです。主な治療法は全身麻酔下でのピンによる整復術になります。術後はギプス固定による包帯が必須で、1~2か月後にピンを抜去します。骨折の状態によっては外固定のみで経過をみることもあります。

猫の腸リンパ腫

腸リンパ腫は猫の消化管型リンパ腫で、節外型と合わせて猫のリンパ腫の大半を占めます。病変が認められることが一般的なのが腸間膜リンパ節と肝臓です。超音波検査が診断には有用です。化学療法が治療の主体となり、反応が見られない場合は対症療法によるケアが必要になります。

猫の皮膚型肥満細胞腫

肥満細胞が腫瘍化したものを肥満細胞腫といい、皮膚型と内蔵型があります。皮膚の腫瘍の中で2番目に多く、顔や首や耳介といったところに発生しやすいです。治療の第一選択は外科的切除で、皮膚型肥満細胞腫は良性の挙動を示すことが多いようです。

猫の尿道閉塞

雄の猫でよくみられる尿道閉塞は、成猫から老猫まで様々な年齢で起こります。原因は色々あり、慢性的な膀胱炎が続いて尿道が腫れたり、尿道に結石や栓子物 がつまったりすることによって閉塞を起こします。

尿道閉塞の解除方法としては、水圧をかけて閉塞物を膀胱内に押し戻したり、尿道にカテーテルを挿入したり して解除しますが、それができない場合は麻酔をかけた尿道切開などが必要になります。

猫の鼻腔内腫瘍

猫 で悪性度の高い腫瘍として鼻腔内腫瘍がありますが、犬より発生は少ないです。まれに若い猫でも見られますが高齢の猫に多いです。

種類は腺癌、リンパ腫、扁 平上皮癌などがあり、症状としては鼻汁、くしゃみ、鼻梁部の腫脹、鼻出血などがあります。治療法は放射線療法、化学療法などがあり、腫瘍の種類によって 様々です。この写真の症例はリンパ腫です。

猫の異物

異物を誤飲誤食する猫は比較的よく見られ、若い猫で特に多く見られます。表面がツルツルしているものやサイズが小さいものでは便と一緒に出てきますが、表面 がデコボコしたもの、細長いもの、サイズが大きいものなどは、のど・食道・胃・腸などにつまったりする危険があります。
してはいけないものや催吐 処置で出ないものは全身麻酔下での摘出手術が必要となります。内視鏡で摘出する方法、開腹手術で摘出する方法があります。

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