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動物別症例集 14ページ目

水頭症

脳脊髄液が過剰に貯留し、脳室が拡張した状態のことを水頭症といいます。眠っている時間が多い、歩き方がおかしいなどの症状やけいれん発作、視覚喪失などがみられることもあります。無症状のこともあります。

先天的な原因と後天的な原因があり、それぞれ閉塞性と代謝性があります。先天的は、ミニチュア・ダックスフンド、チワワ、ポメラニアン、ヨークシャー・テリア、パグなどの小型犬種に多く見られます。

治療は内科治療と外科治療があります。内科治療では、脳脊髄液の量を減らし脳圧を下げる薬を内服します。外科治療では、脳の脳脊髄液を腹腔内に流すための手術(VPシャント術)を行います。

犬の高脂血症

高脂血症とは、血液中のコレステロールとトリグリセリドが高い値を示している状態で、原因は、遺伝性、糖尿病、肝疾患、ネフローゼ症候群、甲状腺機能低下症、副腎皮質機能亢進症、肥満などです。

症状は無症状の場合もありますが、食欲不振、腹痛、嘔吐、下痢がみられ、重症化すると、急性膵炎、角膜への脂質沈着、ブドウ膜炎などを併発します。

治療は食事療法が基本となり、抗高脂血症薬の投与を行う場合もあります。併発疾患があれば同時に治療を行います。肥満予防が大切です。

犬の頚部椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアの起こりやすい場所は胸腰椎と頚椎です。

初期では頚部の痛み、動くのを嫌がる、フラフラと歩行して起き上がれなくなる症状がみられ、重度では頚部脊髄障害で呼吸抑制が起こり急死することもあります。

治療は内科療法で改善しない場合は外科手術(ベントラルスロット法)になります。

犬のセルトリ細胞腫

精巣でエストロジェン(女性ホルモン)を生産する細胞の腫瘍です。主に中~高齢で発症しますが、若齢での発症もあります。特に潜在精巣(陰睾)の場合は腫瘍化する確率が高く、約10~20倍になると言われています。

症状はエストロジェンが分泌されることにより、左右対称脱毛や色素沈着、乳房の腫脹(雌化)、骨髄障害で貧血などの影響が出ることがあります。

治療法、予防法どちらとも去勢手術です。生後6~7ヶ月までに手術をすることが賢明です。特に潜在精巣の場合は早期にしましょう。

指の扁平上皮癌

扁平上皮癌は悪性腫瘍で、発生する原因は今のところ明らかではありません。四肢や爪の周り、皮膚、口腔内や膀胱の粘膜、気管支などに発生します。

治療の第一選択は外科手術ですが、切除が不可能な場合は放射線治療や化学療法(抗癌剤)などを選択することがあります。

日頃からボディチェックをして、体表や口の中に異常がないか観察するようにしましょう

犬の前十字靭帯断裂

前十字靭帯断裂とは、大腿骨と脛骨をつなぐ靭帯が切れてしまう状態です。

事故や激しい運動などによって急激な圧力が加わることが、前十字靭帯断裂の原因となります。また、老化による靭帯の脆弱化、肥満による膝関節への負担の増加なども原因となります。

治療方法は安静にして抗炎症薬で炎症を抑える内科療法と、切れた靱帯の代わりに膝関節の動きを安定化するための手術を行う外科手術があります。

予防として、日頃から激しい運動は避け、食事管理を行って肥満させないことが重要です。

犬の潜在精巣

犬の精巣は、出生時は腹腔内にあり、通常は生後30日ほどで陰嚢内に下降してきます。
潜在精巣とは、精巣が片側または両側とも陰嚢内に下降せず、腹腔内または鼠径部に停留することをいいます。別名陰睾(いんこう)ともいわれます。遺伝するため、繁殖に用いないことが重要です。

また、潜在精巣は正常な精巣と比べて約13倍も腫瘍化しやすいというデータがあります。精巣の腫瘍は悪性のものも報告されています。
精巣が腹腔内にある場合は開腹手術になってしまいますが、早めの去勢手術を腫瘍化しないうちにおすすめします。
当院では生後半年頃での去勢手術を推奨しています。ワクチン接種とあわせてご相談ください。

犬の肛門周囲腺腫・肛門周囲腺癌

去勢をしていないオスの老犬に多く見られる腫瘍で、その多くは良性の肛門周囲腺腫です。一方、メス犬の場合は悪性の肛門周囲腺癌が大部分になります。これは肛門周囲腺癌がホルモン依存性ではないためです。

治療はどちらも腫瘍を摘出します。去勢も同時に行います。予防は若いときに去勢をすることです。

犬のマイボーム腺腫

マイボーム腺とは眼瞼(まぶた)の油脂を分泌する腺のことをいい、高齢犬ではマイボーム腺が腫瘍となって眼瞼の表面にイボ状に突出し、これをマイボーム腺腫と呼びます。小さくなることはなく、徐々に大きくなるのが特徴です。

マイボーム腺腫の弊害として角膜炎や角膜潰瘍を起こし、目ヤニ・流涙等が悪化し、ひどい場合には失明することもあります。

治療としては内科療法で治ることはほぼないので、外科的に切除をします。

犬の耳血腫

耳介に分泌液や血液がたまり、耳が膨らんだ状態になります。膨らんだ耳は熱をもち、痛みや痒みを伴います。

原因は耳ダニ感染症や外耳炎などによって、耳を掻いたり頭を強く振ったりすることで血管が破れるためです。また、耳を打撲したり、他の犬に咬まれたりしたときにも起こります。

治療は切開手術で分泌液や血液を排出させ、液を排出させた穴を縫い合わせます。

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